ガリレオとは?
ガリレオは欧州の全地球測位衛星システム(GNSS)であり、欧州委員会によって開発されています。このシステムは世界初の文民統制によるGNSSです。2020年にはフルサービス展開が計画されており、ガリレオは高精度な世界的な測位サービスをユーザーに提供します。システムは下記のサービスを提供予定です:
- オープン・サービス (OS) – 無料ですべてのユーザーが利用可能
- オープン・サービス・ナビゲーション・メッセージ認証 (OS-NMA) – 無料ですべてのユーザーが利用可能
- 高精度サービス (HAS) – 無料ですべてのユーザーが利用可能
- 信号認証サービス (SAS) – 有料の商用ユーザー向けサービス
- 捜索救助 (SAR) サービス – Cospas-Sarsatの一部
- 政府規制サービス (PRS) – 欧州政府認定ユーザーに規定されたサービス
これらのすべてのサービスが世界的に利用可能です。
標準としてデュアル周波数を提供することにより、ガリレオはメートルの範囲まで正確にリアルタイムで位置を測定します。さらに、高精度サービス(HAS)と認証サービス(OS-NMA and SAS)は、新しい種類の大規模市場とプロフェッショナルなアプリケーションを実現化するサービスをさらに提供するでしょう。
ガリレオシステムは欧州委員会の所有であり、欧州全地球航法衛星システム監督庁(GSA)によって運営されています。システムの設計と開発は、欧州宇宙機関(ESA)が率いています。
ガリレオ – システム・アーキテクチャー
完全に開発されたガリレオシステムは30機の衛星から成り、3つの円軌道に位置(それぞれが地上23,222km)しています。ガリレオのコンステレーションが完成した際は、そのサービスが世界中に提供されます。
ガリレオ衛星は高パフォーマンスの搭載クロックを使用しており、比類のないパフォーマンスを提供しています。衛星は、地上の情報を衛星へリレーするセンサー基地の膨大なネットワークに補完されています。全体のシステムは、Oberpfaffenhofen (独) と Fucino (伊)にある2つの地上局から制御されています。
ガリレオ – 状況
最初のガリレオ衛星は2011年の10月に打ち上げられ、現在では26のガリレオ衛星が軌道上にあります (2018年7月の状況)。
初期のコンステレーション開発の成功を基礎に、2016年に最初のサービスが運用開始されました。衛星の数が増加するとともに、サービスパフォーマンスと信号可用性が急速に高まりました。高パフォーマンスのサービスを世界中に提供できる完成したガリレオシステムは2020年までに運用開始を予定しています。