ガリレオ衛星、ESTECで宇宙空間への準備を確認
04 / 07 / 2021
地球上を周回するほぼすべてのガリレオ衛星と同様に、新しいガリレオ衛星「バッチ3」は、フランス領ギアナから打ち上げられる前に、ドイツのOHB社からオランダのESTECに送られ、宇宙空間での準備が整っているかどうかの試験が行われる。
ESTECは、打ち上げ時の激しい振動から宇宙空間での真空状態や極端な温度変化まで、衛星が運用期間中に直面する様々な条件に耐えられるかどうかを検証するために必要なあらゆる種類のテストを実行する一連の設備を備えている。
「宇宙への準備が整っている」と認定されるためには、各ガリレオ衛星はまず、直径4.5メートルの真空チャンバー内で2週間を過ごし、その中で温度を制御して宇宙環境をシミュレートする。フェニックスチャンバーと呼ばれる壁は、太陽の放射を模倣するために加熱されたり、放射がないことを模擬するために液体窒素で冷却されたりする。
温度試験に加えて、電磁気的に隔離されたチャンバーで衛星システムの電磁適合性をチェックし、高さ16メートルの音響チャンバーでは、4つの窒素ガス供給ホーンを使用して140dBの騒音を発生させ、厳しい振動に対する耐性が証明される。
ソーラーアレイを設置したら、衛星の重心と質量の中心を正確に把握する。これらのパラメータを正確に把握すればするほど、より効率的なスラスター操作が可能になる。スラスタの効率的な使用は、衛星推進のために燃焼させる推進剤の量が少なく、衛星自体の寿命が長いことを意味する。
2021年6月現在、2機の衛星が格納されて出荷準備が整っており、2機の衛星がテスト中であり、1機の衛星が今月ESTECに到着する予定である。