災害時に人々を助けるガリレオの緊急警報・捜索救助サービス
14 / 10 / 2021
European news
ヨーロッパを襲った最近の洪水では、自然災害が発生する前に被災地の住民に警告を発する、迅速で信頼性の高い警告システムの必要性が高まっている。
緊急警報サービス(EWS)は、ガリレオのメッセージング機能を利用して、ユーザーがいる地域に応じて指示を出す警報をスマートフォンに送信するものである。このサービスは、通常の電話メッセージとは異なり、GSMネットワークをベースにしていないため、GNSSチップを搭載したスマートフォンであれば、衛星でカバーされている特定のターゲットエリアにいる人に届く。この機能により、電話の電波が届きにくい地方の人々にもサービスを提供することができ、また、地上のインフラに影響を与える災害時にもサービスを提供することができる。
EWSはGalileoの唯一の緊急サービスではない。Galileo Search And Rescue Service(SAR)は、緊急事態における人命救助に貢献する。最近では、単独での世界一周ヨットレースに参加していた船員が、波にさらわれて船がバラバラになっても、緊急ビーコンの位置情報で救助された。
ガリレオSARのリターンリンク機能のおかげで、船長のケビン・エスコフィエは、S.O.S.を送信した後、警報メッセージが正しく受信されたかどうかのフィードバックを得ることができ、その結果、救助が近づいていることを知ることができた。